ウェザーニュース① 掲載
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2019年01月30日(水)10:47 AM

ねっとり? ホクホク? サツマイモは品種で選ぶ

秋といえば松茸や栗と並んでサツマイモも旬の代表格です。収穫から熟成を経て11月が最高の美味しさとも言われています。最近では品種を明記して売られていることも多いですが、なんとサツマイモは31品種(昭和60年以降のみの農林水産省農林認定品種)もあり、品種によってそれぞれ味の違いがあるそうです。

そこで、サツマイモ「紅はるか」のブランド「セレブ芋」などを生産する、京都の農業生産法人株式会社健康ファームの小田垣歩さんに伺いました。

品種によってホクホク、ねっとりが分かれる

「サツマイモは、大きく分けてホクホクと粉を吹くものと、ねっとりとしたものがあります。ホクホク系は「鳴門金時」「紅あずま」が代表ですね。ねっとり系は「安納芋」以来人気が出てきた品種で、「安納芋」「紅はるか」などがあります。品種によって大きく食感が異なるので、作る料理を考えて芋を選んでください」(小田垣さん)

最近は品種を明記することも多い

ホクホク、ねっとりの食感を考えて芋を選ぶとより美味しいサツマイモ料理ができるわけですね。サツマイモと言えば、まず焼き芋が思い浮かびますが、ホクホク、ねっとりはどちらが良いのでしょう。

焼き芋はお好みの食感を選ぶ

「ひと昔前は焼き芋と言えば、ホクホク系でした。焼いた芋を割ると、きれいに割れて粉が吹いたようになる芋です。

しかし、近年は『安納芋』の登場でねっとり系が人気になっています。ねっとり系の糖度が高い品種はクリーミーで非常に甘く、一般的なサツマイモは糖度30度前後なのに対して、ねっとり系の『紅はるか』は50度を超えます。焼き芋を割ると蜜が出るほど甘くとろーりとしたものもあります」(小田垣さん)

サツマイモから蜜が出るほど甘いとは驚きです。糖度が高いねっとり系は焼くだけでスイーツのようなのですね。

熟成させると糖度が増す、芋の不思議

「サツマイモは、収穫直後は水分が多く、デンプンの糖化が進んでいないため、本来の味が出てきません。寝かせて熟成させることで糖度が増し、より甘くおいしくなるんです。

購入した芋は、より甘みを引き出すために泥を落とさず、新聞紙に包んで、10~18℃ぐらいで1週間~1ヵ月程度寝かせてください。これでぐっと甘みが増してきます。ぜひ試してみてください」(小田垣さん)

熟成でよりおいしくなるサツマイモ。今まさに旬のおいしさを最大限に引き出して食べたいものですね。


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